榊(さかき)と樒(しきみ)の違いとは?使われ方が全然違うので注意!

葬儀社に勤めてから、毎日毎日「樒(しきみ)」と顔をあわせている法子です。

入社する前は樒という言葉さえ知らなかったのですが…

正直言うと樒も榊もパッと見は同じに見えます。

ただ、ポイントをおさえて見ていくとやっぱりところどころ違いますし、使われ方にいたっては全然違いますので、間違って購入していったらご年配の方にお叱りを受ける場合もあります。

そんな事態を防ぐためにも、本日は榊と樒の違いについて説明していきます。

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画像で違いを確認!榊と樒の違いって?

榊と樒の違いを画像で確認しましょう。

まず、こちらが榊(さかき)↓

よくスーパーやお花屋さんでも見るものですよね。

束にされたものは葉っぱがキレイに全てこちらを向いています。

次に樒(しきみ)です↓

榊と比べると葉っぱの向いている方向が一定ではなく、色々な所を向いているのが分かりますか?

2つの画像を並べてみると…

似ているようで、微妙に違いますよね。

また、実際にはっぱを触ってみると、榊の葉は硬くて、樒の葉は柔らかいです。

また、色も榊の方が濃いです。

でもその違いというのは2つを比べて触ってみないと分からないので、購入する際に気を付けるのは葉っぱの向いている向きが揃っているかどうか?を確認するという事ですね。

また、商品名でも「神と木」がくっついて榊(さかき)

「木に密か」と書いて樒(しきみ)です。

榊の字は「神事」に使われることが分かりやすいですし、商品名が出ていたらよくチェックするようにしましょう。

また、店員さんに確認するのが一番です。

榊の使われ方

榊(さかき)は、つばき科さかき属です。

葉には光沢があり、楕円形でふちはギザギザではなくつるりとしています。

葉の長さは6~8㎝程度です。

漢字が示す通り、神事に使用する木です。

神社でのお祭りや、神棚にも欠かせないものです。

日蓮宗の一部(地域によっても違う)でも使われることがあります。

6~7月に白い5弁の花を下向きに咲かせます

また、榊は冬になると葉に赤みがさします。

暖地の山林に自生する常緑樹です。

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樒の使われ方

樒(しきみ)は、シキミ科シキミ属(旧モクレン科)です。

葉っぱは丸みを帯びて長く、肉厚、そして光沢があります。

樒は仏事に使われる木で、よくお寺や墓地に植えられています。

名前の由来は、9~10月に袋果がはじけて猛毒の種を出すので「悪しき実」と言われ、それが短縮されて「しきみ」と呼ばれるようになったと伝えられています。

↑こちらが「悪しき実」と言われる樒の実。

春には葉の間から薄黄色で少し透けている長細い花弁をもった小さな花を咲かせます。

↑こちらが樒の花。

樒は種だけではなく、木全体に毒があるので、その毒性からお墓から野生動物・猫・犬などを遠ざけて、お墓を守るために植えられだしたようです。

枝葉は仏前やお墓の前に供えられたり、揉むと香りがするので、お線香やお焼香の抹香の材料にされたりもします。

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榊と樒の購入方法は?

榊はスーパーのお花売りコーナーでもよく見かけますが、樒はなかなかスーパーでは見かけることはありません。

花屋さんでもあまり目にはしませんが、花屋さんに樒を注文するとすぐに持ってきてくれますので、聞いてみたら売ってくれる可能性があります。

「シバサカキ」というものもある

榊や樒とは別にシバサカキというものがあります。

葉っぱは小さめで、葉の周りがギザギザしているのが特徴です。

これは榊や樒が新芽で使い物にならない時期に代わりとして使われました。

ただ、今はビニールハウスなどがあったりと、絶対手に入らないという事もないのですが、もし榊や樒が手に入らない時には、一応覚えておくといいかもしれません。

まとめ

榊と樒の違い、いかがだったでしょうか?

1つ1つで見ると分かりにくいので、葉の硬さ(榊は硬く、樒は柔らかい)で見分けるとおっしゃる方もおられますが、

私は束で買う時に、葉の方向がすべてそろって向いているのが榊で、葉の生える方向が揃っていないのが樒として見分けるのが、見分けやすい方法かと思います。

ただ、分かりにくいものでもあるので、悩んだら店員さんに聞いてみて下さいね。

こちらも合わせてどうぞ↓

>>樒に毒があるって本当!?お子さんがいる方は注意が必要です

>>シキビとシキミって違いはあるの?ただの別名?

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コメント

  1. 窪田征司 より:

    大変わかりやすく理解しやすい説明をありがとうございます。今、全国中山間離農放棄地の活用による再生策を各県知事へ提案しています。中山間地の内、クマやシカ等鳥獣被害の多い深山、奥山には果樹は適しませんので花木(枝物、切り枝、切り花、切り葉)の選択による新植、定植による≪「金になる樹」の育成成木化による農業の先代を持たない新規参入者誘致≫の提案です。貴社も花木園への農業参入により中山間地再生に関わることもできます。

  2. 窪田征司 より:

    長野県のある花木生産者会に来賓として招かれた大阪の花卉市場関係者が「ヒムロスギ、アブラドウダン、マンサク、ヒメナンテンなど山に生えている物が売れる」との発言に注目しています。2~3年前に聞いていれば新植、育成、成木化させ今年から枝物として出荷できたのにと思う。シキミやシキビも粗放栽培で山間地でも育つ。中国からの輸入に頼らなくても国内生産できたのにと思う。果樹木の知識に加え、生け花向け花木の知識や情報があれば山間離農放棄地の活用ができたのに残念だ。

  3. 窪田征司 より:

    誰も借り手がいない深山山間離農放棄地を安い地代で借りて、榊と樒の栽培をしたなら儲かる。強健で粗放栽培でき、鳥獣被害もなく、肥料代もいらない。問題は苗木の定植から葉物の採取収穫までに3~5年かかることだ。その間に払う地代は僅かでも、育成しながら生活費を他で稼がなくてはならない。参入年度から500万円程度の収穫収入が見込まれる成園を2,000万円で今、借金して譲り受けて新規参入でき、当年から500万円の収入が得られる農業譲受継承による新規参入手段の提供があってもよいのではないかと思う。この新規参入手段の提供には先進農業を新規創設する「つなぎの事業法人」の介在が欠かせません。その介在が例えビジネスとしてであっても手間暇かかる農地の斡旋からの新規参入と比較し、合理的新規参入手段の提供として先代を持たない新規参入者からは共感を受けられるように思う。