「四十九日のお供えを持っていこう」と思っても、
あれ?このお供えって何かのしがついていたような…
表書きはなんて書けばいいんだっけ?
表書きは薄墨?濃い墨?
など、その時になってみて、意外と分からないことが沢山あります。
当記事では、四十九日のお供えののしの種類、書き方についてまとめました。
お供えを贈りたいという人はチェックしてみて下さいね。
この記事に書かれていること
四十九日のお供えののしってどんなもの?関西では黄色の水引?
まずは四十九日のお供えののしを見ていきましょう。
四十九日のお供えののしは上の画像のように白黒の水引が印刷されているものをつけます。
関西では黄色の水引が印刷されているものを使う所もあります。
関西方面の人でどののしを選べばいいか分からない方は、周りのご年配の経験者の方に聞いてみましょう。
ちなみに、のしに蓮の絵がかかれているものは仏教でしか使えません。
水引は蝶結びではなく結び切りのものです。
結び切りはほどけない結び方であり、結び直しがない結び方で、何度もあって欲しくない時に結び切りの水引が使われます。
また、こののしはお供えを購入する時にお店の人に「四十九日のお供えで…」と言えばつけてもらえますので、お願いすれば確実です。
四十九日のお供えののしの表書きの書き方は?
四十九日の「のし」の表書きの書き方は「御供物」もしくは「御供」と上に書き、そして下に送り主の名前を書きます。
四十九日のお供えののしは薄墨で書く?
四十九日までの不祝儀袋や掛け紙には「薄墨」で書く、という風習があります。
この由来について少しお話していこうと思います。
今でこそ、筆ペンなどがあり便利ですが、昔は硯と墨を用意して墨をすって文字を書いていました。
四十九日までは「突然の訃報に慌てて、墨をきちんとする時間がありませんでした」という意味合いから薄墨で書くことになったようです。
訃報は突然のことで悠長に墨をすっている時間がないのは確かにうなずけますね。
また、もう一つの説として突然の訃報の悲しみから、すった墨が涙で薄くなってしまったという説もあります。
他には、頑張って墨をするにも悲しみで力が入らず薄墨になってしまったという意味合いだという説もあります。
どの説も、「突然の訃報のため動揺し、墨が薄くなってしまった」という内容ですね。
墨ひとつで悲しみを表現する日本人の細やかさが感じられますね。
ちなみに、四十九日が終わってからの法要では普通の濃い墨で書くようにしましょう。
四十九日ののしは包装紙の外側につける?内側につける?
四十九日ののしは基本的に包装紙の外側につけます。
のしの上から包装紙を巻いてしまっては誰からのお供え物か分かりません。
ただ、郵送で送る場合は包装紙の内側にのしをつけることもあります。
のしが外側についていて、郵送するときに破れてしまうことがあるので、こういう場合は内側に貼るそうです。
「のし」って言うのは間違っている?ちょっとした豆知識
四十九日ののしと言うと、贈り物の上にかける掛け紙のことを言いますが、本当はその掛け紙をのしと言うのは間違っています。
のしというのは祝義袋の右上につけられた六角形のカラフルな飾りのことをいいます。
↑こういうものですね。
よく見ると黄色いリボン状の模様があります。
それが本来の「熨斗(のし)」なのです。
より詳しく言うと「熨斗鮑(のしあわび)」です。
鮑を薄くそいで乾燥させて畳の上で伸ばしたもの=のしたものが「熨斗鮑」です。
アワビは豪華でおいしくて日持ちするので、昔は贈答品として大変喜ばれました。
この熨斗を掛け紙につける意味合いとしては「本当は鮑を送りたいところですが、代わりの品物で失礼いたします」という内容です。
ただ、四十九日の掛け紙には熨斗鮑はついていないものを選びますので、本当はのしというのは間違いで、「仏事用の掛け紙」などというのが正解です。
弔事以外の贈答品にはこの熨斗がついていることが多いので、この掛け紙自体を「のし」と呼ぶようになってしまったのでしょう。
ただ、本来の意味は違うと知っておくと間違いがなくなるので知識として知っておきましょう。
まとめ
四十九日ののし(掛け紙)は、
・白黒(関西では黄白のところも)の結び切りの水引が印刷されたもの。
・表書きは「御供物+名前」もしくは「御供+名前」
・薄墨で書く
・包装紙の上から掛け紙をするのが基本
こういうマナーがあります。
基本をおさえて四十九日にお参りし、故人を偲ぶことに集中できるようにしましょうね。