一周忌に呼ばれたら、持っていくもので気になるのは「香典」ですよね。
そんな頻繁にあるものでないので、ついうろ覚えになりがちなのが「香典の書き方」。
当記事では、
・一周忌の表書きの書き方
・中袋の書き方
・金額の書き方
・お札の入れ方
など、基本的な一周忌の香典の書き方についてまとめました。
一周忌を控えていらっしゃる方は、是非記事を読み進めていってくださいね。
この記事に書かれていること
一周忌の香典の書き方「表書き」
さて、一周忌の香典の書き方で特に大切な表書きやのし袋について解説していきます。
一周忌の表書きの文字は?
まず、一周忌の表書きの文字は
「御仏前」
「御佛前」
「御香料」
などです。
基本的には「御仏前」か「御佛前」ですね。
「御仏前」という表書きは四十九日以降から使われるもので(四十九日までは御霊前)、仏教だけで使われる言葉です。
※浄土真宗は亡くなったらすぐに仏になるという考え方なので四十九日前でもずっと「御仏前」と書きます。
一周忌の香典袋と水引について
一周忌の香典袋の水引は
・黒白
・双銀
・黄白(関西方面)
です。
金額が高めな時に双銀の水引の香典袋を使うことが多いです。
五千円くらいの香典であれば黒白を使うようにしましょう。
水引は結び切り↓
もしくはあわじ結び(あわび結びとも言う)です。↓
蓮の花の絵が描いてあるものは仏教専用の香典袋になります。
一周忌の香典の表書きは薄墨?濃い墨?
香典の墨といったら薄墨というイメージがありますが、一周忌の文字は普通の濃い墨で書きます。
薄墨は四十九日までと言われています。
薄墨で香典の表書きを書くのは、
・涙で墨がにじんでしまった
・突然のことで墨を十分にする時間がなかった
・あまりの悲しみに墨をする手に力が入らず、薄墨になってしまった
というような意味があるといいます。
いずれにせよ、「突然の別れに動揺して」という意味合いで薄墨を使います。
ただし、それも四十九日までと言われており、一周忌になると普通の墨で文字を書くようになります。
一周忌の香典の表書きのパターン別の書き方
香典で一番気になるのが表書きの書き方ではないでしょうか。
パターン別でまとめてみましたのでチェックしてくださいね。
個人で香典を出す場合
仏教の場合、四十九日を過ぎてからの法事・法要では「御仏前」、「御佛前」、「御香料」などと書きます。
一般的には「御仏前」か「御佛前」です。
香典袋の中央下部分にはフルネームを記入しましょう。
夫婦で香典を出す場合
一般的には夫の氏名だけでもいいのですが、夫婦二人とも個人にお世話になった場合は、中央に夫の氏名を書き、左に妻の名前だけを記入します。
ただ、地域によっては妻の名前をわざわざ書くのは良くないとされる地域もあるようですので、近くで相談できる方がいらっしゃいましたら、確認してみて下さいね。
数人で香典を出す場合
2名の場合は中央に2人の氏名を書きます。(この場合は右が目上の方)
3名の場合は真ん中に中心人物の氏名を書き、左右に1名ずつ氏名を書きます。
香典を合わせて出す人数が4名以上の場合は代表者の氏名を中央に書き、「他3名」などと左下に書き添えてもOKです。
※職場などで、連名で香典を出す場合は一番右に社名を書き、役職が上の人を一番右に書くようにします。
会社名義で香典を出す場合
会社の社員や取引先の人の法要に会社として香典を出すことがあります。
会社として香典を出す場合は、社名だけでなく、代表者の氏名も書くようにします。
香典袋の下中央に代表者の氏名が来るようにして、その右側に会社名をバランスよく書くようにしましょう。
部署や団体名で香典を出す場合
職場の部署や団体で香典を出す場合は、「○○一同」などと書きましょう。
香典の袋の下中央に部署名・団体名が来るように書き、右側に社名などをバランスよく配置しましょう。
香典袋の中に香典を出した人の氏名・金額・住所・連絡先を書いた紙を入れておくと、遺族側がお礼状やお返しの際に困らないでしょう。
部署や団体で香典を集める場合は端数が出ないように気を付けましょう。
○万円や○千円ならOKですが、○万○千円や、○千○百円のような金額にはならないようにしましょう。
また、死や苦を連想させる「4、9」は避けましょう。
一周忌の香典の中袋の書き方
香典の中袋の書き方もしっかり押さえていきましょう。
金額・住所をしっかり記しておくことは、葬家の方にとってもお返しなど返しやすくなりますので助かります。
ちなみに、中袋は糊付けしなくてOKです。
中袋を書くのは筆?ペン?
まず中袋を書く時の筆記用具ですが、筆が正式ですが、ペンでもOKです。
黒インクのものを使いましょう。
香典の中袋の書き方
香典の中袋の書き方は2種類あります。
・中袋の表に金額を書き、裏に住所と氏名を書く場合
・中袋の裏に金額・住所・氏名を書く場合
どちらでも、「金額・住所・氏名」が書いてあれば大丈夫です。
香典の金額の書き方
香典の金額の書き方は、「金○萬円、金○阡円」などと書きます。
基本的に難しい漢数字を用いて金額を書くのが香典のマナーです。
香典に使われる漢数字の一覧を下に記しておきますので、参考にされてください。
香典に書く時の漢字
1→壱
2→弐
3→参
5→伍
7→七(ごくまれに漆)
8→八
10→拾
100→百
1000→仟または阡
10000→萬
その他→円を圓と書くこともあります。
(4と9は避けられるので割愛。)
また、最近では金額を書く欄が横書きようになっていることも多いです。
その場合はアラビア数字で書く場合もあるようです。
(例:金10,000円也)
一周忌の香典で中袋なしの場合の書き方
最近では不祝儀袋でも中袋がないものがあります。
この中袋がないのにも理由があって、ある地域では不幸が重なることが連想されるため中袋が入っていないものがあるようです。
こういう理由なので、中袋がない香典でも特に問題はありません。
ただ、通常中袋がある場合は金額を中袋に書くものですが、中袋がない場合は外包みに金額や住所を書かなければなりません。
書き方は、
・縦書きの場合
・横書きの場合
このようになります。
一周忌の香典のお札の入れ方は?
不祝儀袋のお札の入れ方は、諭吉さんの肖像がとにかく出来るだけ見えにくくすると覚えておけば確実です。
表から見たら肖像が見えない、そして肖像がある方を奥にしてお札を入れます。
新札じゃないほうがいいの?
不祝儀袋のお札というのは基本的に新札は用いません。
地域によってマナーは変わりますが、やはり新札は控えるようにしましょう。
もし新札しか持っていない場合は半分に折ってから入れるようにしましょう。
まとめ
今回は一周忌の香典袋の書き方についてまとめてみましたが、いかがでしたでしょうか?
通夜・葬儀と大体書き方は一緒ですが、表書きが「御仏前(御佛前)」だったり、薄墨ではなく濃い墨を使うなど少し違う所もありますね。
香典のマナーは難しくも感じますが、基本をおさえれば大丈夫なので、心を込めてお参りされてくださいね。