葬儀の話をしていると出てくる「精進落とし」という言葉…
初めて聞く方は、よく分からないですよね。
精進落としというのは簡単に言うと葬儀後(法要後)の食事のことなんですが、
・ではなぜ精進落としというのは?
・葬儀後のどのタイミングでの食事を言うのか?
・精進落としの席順は?
・精進落としにつきものの「挨拶」の例文
についてまとめましたので、これから精進落としをするという方は確認してみて下さいね。
精進落としとは?
火葬が終わると、遺族や親族・参列者の方々(招かれた方の場合が多い)は自宅や葬儀場に戻って、お骨を安置し、「骨上げの法要(還骨法要)」を行います。
参列者は全員その場でお焼香をし、この法要を持って葬儀の終了となります。
また、最近では初七日の法要(亡くなってから7日目に本来行う法要)も還骨法要に続けて行われることが多いです。
これは参列者も忙しいことに配慮してこういう流れになったと言われています。
そしてこの初七日法要が終わった後には大体会食が設けられ、その会食のことを「精進落とし」と言います。
これは、本来初七日までの間は精進料理を昔食べていたことからきていて、「忌明けの食事」という意味でもあります。
この精進落としは、僧侶や関係者をねぎらうことを目的とした会食なので、喪主や遺族はお礼の気持ちを込めて接します。
また、故人のことを偲ぶ場でもありますので、故人の思い出話をしながら和やかな席になるように心がけましょう。
精進落としの席順は?
精進落としは、喪主や遺族が僧侶や関係者をねぎらう為に開かれるものなので、喪主や遺族は下座に座ります。
そして、僧侶が一番上座に座ります。
もし、葬家の都合で精進落としの席を行わない場合、もしくは僧侶が忙しくて出席できない場合はお布施(ご膳料)を渡すよう配慮しましょう。
精進落としのご膳料の相場は○○円※くらいだと言われてますが、地域によって違う場合もありますので、葬儀に詳しい方に相談しましょう。
精進落としは今後の予定を決める際にも都合がいい時
精進落としの席は関係の濃い親族・僧侶が集まっていたりもするので、七日ごとのお参りや、四十九日の日程を決めやすい場でもあります。
後から連絡するのも大変ですので、この時に日程を決められる場合は決めるようにしましょう。
精進落としの挨拶例文
精進落としを行う際には、その会食を始めるための挨拶が必要になってきます。
この時に良く行われるのが「献杯」です。
乾杯によく似ていますが、杯(グラスなど)をカチンと鳴らしたり、杯を高く上げたり、大きな声で唱和したり、拍手など、にぎやかなことはしません。
静かに「献杯」と唱和し、杯を少し上に上げるのみです。
故人を偲ぶ場ですので、場に合った行動が必要になってきます。
そこで、この精進落としの挨拶なのですが、大体の例文をご紹介します。
故人の長男でございます、喪主の○○です。
本日はお忙しい中、父の為に長いお時間お付き合いいただきまして、誠に有難うございます。
昨日からの通夜・本日の葬儀・法要と、皆さまのお力添えで無事終了することができ、父も一安心していることと思います。
少しばかりですが、お食事をご準備させて頂きました。
この席では、私が知らない故人の思い出話などを伺えればと思っております。
それでは、まず「献杯」をさせて頂きます。
「献杯」
有難うございました。
どうぞお食事も始められてください。
献杯の挨拶の大体の流れは
・自己紹介
・皆様への感謝を伝える
・故人を偲ぶ言葉を述べる
・「献杯」の発声
となります。
精進落としは葬儀が終わって一番最後に設けられる席なので、皆さんお疲れですので、挨拶はあまり長くなりすぎないようにしましょう。
また、献杯の挨拶、献杯の発声(「献杯」とはじめに言うこと)は、喪主でなくても、他の人に頼んでもOKです。
献杯の挨拶例文をまとめた記事もございますので、ご確認ください。
まとめ
精進落としは、葬儀・初七日の法要が終わった後に行われる会食のことです。
遺族の方も疲れているとは思いますが、僧侶・関係者をねぎらう場ですから、もうひと踏ん張り、心を込めて接しましょう。