日常的なビジネスシーンによく使われる「寸志」ですが、実はこの言葉を使うのにもマナーがあるって知っていましたか?
知らぬ間に失礼なことをしていた…という事態にならないためにも、今回は「寸志」の使い方を学んでいきましょう!
この記事に書かれていること
寸志の意味をまず確認!
ここで、まずは寸志の意味についておさえておきましょう。
寸志とは、お世話になった方への御礼の意味を込めて心ばかりの金銭や品物を送る時に使う言葉です。
別名「心付け」とも言われます。
お金を渡す時は白封筒に「寸志」と書きます。
品物を渡す時は熨斗(のし)に「寸志」と書きます。
しかし、ここで注意しておきたいのがこの「寸志」という言葉は基本的に、目上から目下に対して使われる言葉だという事です。
「寸志」は目上の人には使ってはいけない
「寸志」は目下の人から目上の人に対しては失礼に当たり、使ってはいけない言葉です。
「寸志」と書いてあるものを渡すのもNGですが、「寸志」を頂いた後に「寸志有難うございました!!」なんていうのもNGです。
寸志を頂いた時は「御志(おこころざし)有難うございます!!」と言いましょうね^^
目上の人にお礼を渡したい時はなんて書く?
「寸志」という言葉は使ってはいけないとしても、
という事も気になりますよね。
というわけで、「寸志」と同様の意味ながら、目下の人から目上の人に渡す時に使える言葉をご紹介します。
「謝儀」
「御礼」
「ご挨拶」
「松の葉」
が、よく使われています。
これらを見ていると「御礼」が一番無難かもしれないと思ってしまいました。
意味も分かりやすいですしね~。
ちなみに「松の葉」は、松の葉に包む位のことしか出来ませんが…の意味合いを持っています。
この松の葉をひらがなで「まつのは」と書くと、目上から目下に対して送るものの意味になってしまうので、そこは気をつけて下さいね。
ただ、この「松の葉」という表現は、意味を知らない人も多いので、使わない方が無難かもしれません。
(地域によっては当たり前に使われているところもあるようです。)
寸志の相場は?
寸志の相場は大体1000円~5000円と言われています。
この金額を見ていると「心ばかりの~」という意味も分かりますね。
目下から目上に渡す「御礼」も大体同じような金額と考えておきましょう。
ただ、地域や会社によって使い方が変わることも!
ただ、ここで抑えておいてほしいのは「寸志」の使われ方も地域や会社の慣習によって変わることもあるという事です。
例えば会社の新入社員の歓迎会の時に
「寸志って書いてのし袋に○○円入れて持ってきてね~」
と、先輩社員から新入社員が言われたりすることもあるようです。
こういった場合はこの会社の今までの慣習で「寸志と書いたのし袋」を持っていくというのが正しいのでしょう。
郷に入れば郷に従え、です。
ただ、他の会社と対応する時に失礼にならない為にも、基本的なマナーは抑えておいたほうがいいかもしれないですね。
寸志を頂いた時は皆に報告を
歓送迎会や飲み会、日常のビジネスシーンで寸志を頂いた場合は皆に報告するのがマナーです。
飲み会の席では幹事の人が「○○さんから、ご厚志頂きましたー!!」等、皆さんの前で報告し、その場にいる人も「寸志を頂いた方」にお礼を言えるようにするのがマナーです。
寸志をくださった方が出席していない場合は、次に会った時にお礼を言います。
幹事の人は皆に「今度会ったらお礼言っておいてね~!」と、伝えておくといいでしょう。
他にも、日常のビジネスシーンで寸志を頂いた時もその後のお礼は大事になってくるので、しっかりするようにしましょう。
まとめ
寸志とは目上の人から目下の人につかう「金銭や品物を渡す時に使う言葉」。
金額は1000円~5000円程度。
目下から目上の人にお礼をする場合は、「薄謝」「謝儀」「御礼」「ご挨拶」「松の葉」という表書きにする。
寸志を頂いた時は「御志有難うございます!」と伝えましょう。